SystemC Kernel Extensions for Heterogeneous System Modeling その2
新幹線の移動と、待ち時間を利用して読み切りました。
SystemC Kernelに俺様スケジューラをくっつけてみようという内容。データの流れがあるモデリングそのものについて書かれた本。スタート地点がSystemCというだけで、C/C++のI/Fがあるシステム(RTOS等)でも同じようなことができそう。最初はアナデジとかを期待したのですが、全然そうではなく、デジタルシステムのスケジューラの俺様実装と、SystemC Kernelとの共存について書かれてある。どちらかというと、RTOSの実装に近いものがある。全然完成している気配が無く、ここまでやって時間切れでしたという感じ。
この本で価値を感じたのは3箇所。1つめが序文。モデリングに関する歴史や、現状について幅広く書かれている。HDLの延長くらいに、SystemCをとらえていた自分には大変おもしろく読めました。2つめは巻末にまとめられている、それらに関する文献情報。最後がApependixの、QuickThreadsの詳細。Processを作るときに、どういう事が行われているかを詳しく書いてある。ただ、Systemc 2.0.1なのでいまも同じなのかどうかは怪しい。
# 別の表現を使うと「本文以外の場所」になる :-)
SystemC自体にどうのこうのという内容ではないので、SystemCを勉強したい人は読まなくて良い。むしろ、アカデミックにモデリングとかに興味がある人にお勧め。つまらない本では無いですよ。
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Comments
> この本で価値を感じたのは3箇所。
ん ? 3 つ目は ?
毎度下んない突っ込みですんません。
Posted by: noboshemon | 2007.03.17 09:45 AM
>> noboshemonさん
わかりにくい文章ですいません。
(1)序文
(2)文献情報
(3)Apependix
です。
# (3)のApependixのような、Kernelの内部解析を砕けた文体で
# 解説するような本が書きたいなぁ。
# SystemCを256倍使う本とか、
Posted by: なつたん | 2007.03.19 09:45 PM
ああああ、すんません。
落ち着いて読めば自明なのでした。
> SystemCを256倍使う本とか
予約させていただきます。
Posted by: noboshemon | 2007.03.19 10:04 PM