DAC報告
遅れましたが、DAC2005の報告です。仕事が忙しくて遠い昔の気がします。
よく行っている人から聞いた話ですが、今年は全体的に規模が小さく、
こじんまりとした雰囲気だったようです。私は初めてなのでよく分かりません。
講演の方はUML関連が多かったですが、展示に関してはESL(Electronic System Level)
が一つのキーワードでした。ようするに、より上位の記述でハードウェアを
設計すると言うことです。
内容は主にC言語設計ツールで、昔のC言語設計というのはサイクルベースで
クロック毎の処理を書いたり、自分で並列化を指定していました。Mentor等が
掲げているC言語設計ツールは、本当にC言語のソースをそのままハードに
落としてくれます。I/Fは、主にFIFOや共有メモリを使い、タイミングを与える
信号と共にメモリにデータを書き込めば、出力側のメモリに処理後のデータが
書き込まれるような感じです。
あまりタイミングにクリティカルじゃない暗号化や信号処理などは、これで
一発でいけるようです。
ただ、気になるお値段ですが、1000万円は当たり前という価格設定で、とうてい
私たちFPGA+ボードで食っている人間には手がでない価格帯です。
HDLが普及した理由として、サイプレスのWarp等も含めてFPGAベンダーが
HDLが動く環境を非常に安く提供してくれたという事実は無視できません。
C言語設計も、ベンダーが安く提供してくれるか、GNUみたいなプロジェクト
でも無い限り全く縁がない世界の気がします。
今、VB等でWindowsプログラムを書くときにアセンブラの知識が全くいらない
ように、将来的にはLUTとかFFとか意識しないでハードができるようになるかも
しれません。そうなったときにビジネスとしてどうなるかは分かりませんが、
個人的はバカでもできる開発環境はWelcomeです。ビバ、富豪プログラミング!
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Comments
ご報告ありがとうございます。
XLが、何千万もした時代があったのですから、そのうち安いのもでてくるかもしれませんね。C言語ベースというとSystemCベースになるんでしょうか?すでに合成できないシミュレーション言語という見方もあるかと思いますが、そのバリアを超えるべく皆さん頑張っているということなのでしょうか?
Posted by: たっく | 2005.06.26 01:47 PM
SystemCではなく、普通にコンパイル可能なANSI Cという表現を良く聞きました。Linux等でMP3のデコードに使われているCソースをそのまま論理合成まで持って行けるようにEDAベンダーが頑張っている状況です。
そこへ移行するまでに、SystemCといった規格を利用しているような感じを受けました。
インターネットで手に入るGPLのソースがそのままハードになれば、おもしろいことができるかもしれません。スーパーファミコンクラスであれば、エミュレータなんかもソースが公開されているので簡単にハードに持って行けるかもしれないですね。
Posted by: なつたん | 2005.07.03 12:53 AM